2014年11月28日金曜日

「トウキョウ スラム エンジェルス」

先日、青山円形劇場で「トウキョウ スラム エンジェルス」、見ました!
もう、すっかりご縁続きになった若手イケメン演出家(笑)・谷賢一氏の演出作品だ。
 これは、テアトル・ド・アナール
http://www.theatredesannales.info/
という、谷氏とゴーチブラザーズがタッグをくんだユニットだ。(と思う。間違ってたらゴメンナサイ)


今回の作品はVol.3だが、私はさすがなご縁で1~3まで全部見ている(笑)。

Vol.1は「ヌード・マウス」
これは意欲作だし、日本の戯曲で4~5人のキャストでガンガン会話する、まるで翻訳劇のような舞台劇。そういうものは数少ない気がする。そのことに対しては「スゴイ」と思ったが終わり方が疑問だった。ってゆうか好きじゃなかった。

Vol.2は「従軍中のウィトゲンシュタインが…」
これに関しては、「とってもよかったよ」評を、このブログでも書きました!


で、 「トウキョウ スラム エンジェルス」。
私は、これ、好きで~す!
「従軍中のウィトゲンシュタインが…」の時、「いい芝居だった」と書いた記憶がある。
「トウキョウ スラム エンジェルス」 は私にとって、いい・・・好きな・・・作品です。
なんだか、昔かなりヒットした映画「ブレードランナー」を思い出した。
「ブレードランナー」とストーリーが似ているわけではないが、いびつに発展した近未来の話。
格差がどんどん広がっていって・・・、摩天楼の上に住む人間と光の射さない谷間に住む人間。
私にとってはそんな空気感の舞台だった。

ただ、谷氏の舞台には珍しく、山本亨さんがサブちゃんの演歌を背景にラーメン屋台を引きながら登場するという、私たち世代には、イツカドコカデミタヨウナ・・・懐かしい懐かしい場面がある。
なんじゃ!この妙な一体感・・・? なのか、不一致なのに馴染む感?
初めてお好み焼きにマヨネーズをかけて食べた時のような・・・。
初めてアボガドをワサビ醤油で美味しく頂いた時のような・・・。
ハリウッドの「ブレードランナー」と日本のテント芝居が融合した感!

この世代には、それも楽しかった。


終わってから、出演者の井上裕朗くんと、「ウィトゲンシュタイン」の時の出演者・西村壮悟くんの三人でお茶しながら色々話をした。
(いや~、休日の午後、青山で、両手にイケメンズを侍らせてお茶するなんて・・・!かなり幸せ!!)

ま、一本芝居を打つといろいろな評価があるものだ。
それは当然なのだが・・・。
中でも、この芝居の宣伝文句(?)で、谷氏が 「資本主義の次に来る経済や人間関係、世の中のあり方」云々と記事を書いたそうで、それに対して「資本主義経済が描かれていない」などの評もあったそうな。

私的には、充分そんな風な芝居だったけどな・・・。
NHKの「ハゲタカ」(原作:真山仁)のような話にはならないけれど、舞台空間で2時間の芝居。
充分、わかりやすく(いい意味で)まとまっていたように思う。

自分にとって、劇場にいる時間が楽しかったらそれはいい芝居ではないだろうか。
別に「資本主義」のご高説を聞きに行くわけじゃないし・・・。


今、ン十年ぶりの商業舞台に立っていて、随分違った雰囲気を味わっている。
白血病の女の子を励まそうと、クラス全員が丸坊主にしたという感動秘話。
お客様は、妙齢のご婦人やリタイヤした世代の方々がほとんど。
私は芝居中には泣かないが、いつも、カーテンコールで最前列のお客様がハンカチで涙を拭って下さっている姿を見て泣けてくる。
少なくとも、「泣ける」だけの時間を過ごしていただけた・・・。
そのことが嬉しい。


芝居は、そこにいる時間が「よかった」と感じられれば、そのことが一番ではないか。